2017年12月31日日曜日

アメリカ、そして...(前半)



いよいよこのブログも最終回。(ただしご要望があったので2記事に分けます。前回は長すぎましたね。すみません。)
いやー、感慨深いです。もう1年近くも前の話になってしまいましたね。すっかりバックパッカーブログあるある、”リアルタイムの位置との差が地球半周分ぐらいあるブログとは名ばかりの報告文”の完成です。開き直り。よく「そんなに前のこと覚えてるんか?」と聞かれますが、写真見たら記憶が蘇ってきますし、加えてこんなこともあろうかとしょっちゅうスマホにメモしてありました。正確な時間とかはGmailに残ってるeチケット見たりとか、地図見て思い返したりとか。手間かかりますけど、反芻できて2度おいしいです。



さて、覚えてらっしゃいますかね、ブログでは念願のキューバをあとにして、向かうは今ふたたびのアメリカ合衆国です。この時が2017年の1月18日。


なんとデルタ航空
La Habanaを飛び立ちわずかに3時間。降り立ったのはニューヨーク・かの有名なジョン・F・ケネディ国際空港です。ちなみに145ドルでした。レガシーキャリアで国際便、この距離、この値段。すばらしい。


冬のニューヨークのイメージ通りの天候。
キューバ入国前のトランジットでフロリダにて一度入国を果たしていたこともあり難なく入国。空腹ながら物価がとても高いのでダンキンドーナツでしのぎます。


「エアポートトレイン」なる電車とメトロを乗り継いでニューヨーク中心部のポートオーソリティというバスターミナルへ向かいます。



先に段取りをご説明しましょう。
アメリカでは、叔母の友達のアメリカ人の方のお宅に5日ほどステイさせていただけることになったのです!!!なんでも叔母が高校生の時の交換留学相手だそうで、以来親交が続いているんだとか。

で、その叔母の旧友・ロブのおうちに向かうわけです。ロブはニューヨーク州民ですが州西部の田舎に住んでいるので、ニューヨーク市からは中距離バスに乗って行く必要があるんですね。まずはバスターミナルでバスのチケットを取りに行くというのがここでの段取り。

ニューヨークの地下鉄は噂通りの若干怪しげな治安でした。。。地下鉄駅直結のターミナルでバスのチケットを抑え、バスの時間まで歩き回ることに。





バスターミナルを出、目に飛び込んでくるは...
そう、空港から地下鉄で中心部まで来て、駅直結の建物でチケットを買ったので僕にとっては突然摩天楼エリアに放り出された格好に。

目が回りそうな大都会

数百m歩けば...

タイムズスクエア!!!

仮装した人が沢山いる。何かのイベント?

Hard Rock Cafe New York

「朝はキューバの革命広場おったはずやのにな…」と思ったことを覚えてます。朝に革命広場に居ったものが晩にはタイムズスクエアに立っている。めまぐるしい。やはり飛行機移動とはワープですね。基本的には地続きの土地を陸路で移動してゆっくり変わっていく様を見ながら旅するのが好きですけど、たまにこういういきなり別世界へ飛ばされる移動があるとこれはこれで刺激的やと感じますね。

ほんで、世界の中心を拝んだあとはカフェで休憩して時間つぶし。
ちなみにこの日は、、、


トランプがD.C.入りを果たし、

オバマがホワイトハウスで最後の記者会見に臨んでいた
タイムリーというか、面白い時に行ったもんですね。トランプが選挙に勝った夜、僕はサンパウロでたこ焼き屋のおじさんたちと飲んでましたが、そう考えるとあくせく移動してきたなあとも思ったわけです。あの時勝ったトランプが大統領となる今、僕はその現場・アメリカ合衆国、それもニューヨークに居る。偶然ですけど。というかアメリカ大統領って選挙勝った瞬間から大統領なわけちゃうんやな。


21:30、グレイハウンド社のバスで同州ビンガムトンという街へ。着いたのは24:55。ド深夜ですがロブが迎えに来てくれました。ちなみに僕は初対面です。ロブが住んでいるのはこの隣町なので、ここからまた車で移動すること約20分、お宅に到着しました。この日はもう遅かったので、作ってくれていたサンドイッチをいただき就寝。

翌朝は遅く起きてしまい、ロブはすでにお仕事に出てました。ちなみに大工さんです。
テーブルの上には書き置きとともにあさごはんが用意されており、うまーーい手作りハンバーガー(中の卵が半熟でそれはもう美味い)をいただいて、ロブが帰ってくるという15時まで歩き回ったりして過ごすことに。

まずはテーブルの上に広げられていた、ロブが訪れた頃の日本の思い出グッズをみせていただく。


当時の京都の市内観光バスのチケット

当時のJALの搭乗券
などなどなど...。目を見張るものばかり。交換留学なので僕の母の実家にステイしていたわけで、母の親族の昔の写真も多くありました。そういえば自分ではちゃんと見たことがあまりなかった。。。

これがロブの家
ロブは大工さんなのでこのおうちも横の小屋も自分で作ったらしい。

家の中



家の前の通り
地味にこの時あらためて感動してました。絵に描いたようなアメリカの田舎!イメージ通り!この家屋が道路から離れた感じ!道沿いにポストだけが設置されてある感じ!



ちなみに相当寒い
まあ北緯40度以上の冬なので寒いのは当然なんですけどね。ここまでの全旅程の中で高地とかで局地的に寒いことはあっても、こんな真冬ってのはなかったですね。冬の北米も見越してボリビアのウユニで買ったアルパカのマフラーが活躍します。
家の後ろ
どうですかこの広大な田舎感!

まさにアメリカの田舎ですが、そうは言ってもすぐ飽きます。書き置きによると隣の家(さっき写っていた小屋ではない。逆隣の大きめの家)にはロブのご両親がお住まいで、そっちに行けばヒマは潰れるし困ったことがあれば解決してくれるし、何よりロブ宅にはないWi-Fiがある!

隣へ。ロブのお母さんが迎えてくれました。もちろんもうおばあさんですが、タブレットを自在に操ります。facebookを開いて、「このまえ日本の遊園地の動画を見てびっくりしたけどこれ知ってる???」と見せてくれた動画が...


...わかる人に伝わるかも怪しい画像で申しわけない

これは僕が高校3年生の修学旅行で行った岡山県の鷲羽山ハイランドという遊園地にある恐怖のアトラクション、スカイサイクルです。説明すると、乗り物に二人で並んで座って、自転車の要領でペダルを漕ぐとレール上を任意のスピードで進むわけですが、ここは海が見える山の上(あらゆる高所アトラクションの怖さが増す)な上にシートベルトの類がないので遠心力でふっとばされたら死ぬという恐怖と戦わなければならないという、寂れた田舎の遊園地の最大値みたいなアトラクションです。すごい懐かしいものを見た。あの怖さ、アメリカの田舎まで届いていた。。


地下の作業部屋
ロブのお父さんも大工さんで(もちろん引退はしてます)、今でもものづくりしたりしてるみたい。親子ですごいよな。。


そしてなんといってもこれよ
お父さんのライフワーク、鉄道模型。模型専用のお部屋があります。

TAKE THE "A" TRAIN
心が完全にアメリカの少年になってしまった。。。



15時、ロブ帰宅。お仕事終わり。今日はトイレ(曰く"Unko Machine")を作っていたらしい。次は小屋を見せてもらうことに。


こっちがロブの作業場である
いよいよもってすごいな。そらログハウスも建てるわ。

ほんで街につれてってもらって、街にひとつしかない、高校生の時の僕の叔母も来ていたという高校であるとか、鉄道模型ショップであるとか、晩飯調達のためのスーパーであるとかをまわりまして。

トランプ就任前日。トランプの動向が逐一ニュースになる。

ばんごはん
やはりアメリカ、家庭に大きなオーブンがあるんですね。オーブン焼きのロブスターマカロニチーズです。この街は内陸ですがスーパーにロブスターの生簀があってですね、そこで新鮮なロブスターを二尾買って来たんですよ。ロブはロブスターが好物らしい。駄洒落ではないと思う。たぶん。



デザート
これまたオーブンで焼いたブラウニーに、スーパーで買って来たアメリカサイズのピーナツバターアイスをたっぷり乗せたという実にアメリカンな食後の家庭的デザート。寄りすぎて伝わりづらいけど量もすごい。THE・カロリー。最高。改めて日本時代のグッズやら写真やらビデオ(※VHS)やらを見て楽しんで、就寝。

翌日。いよいよロブの仕事場見学へ。

この日の現場
ロブ含めて3人でゴリゴリ仕事を進めていく。木の板切るときに僕も押さえたりしてちょっとだけ手伝いましたね。1人はコーヒーと電子タバコとハードロックをこよなく愛する気前のよさそうな男でしたが、もう1人がバリ怠惰で笑ってしまった。

お昼には事務所に行って給料を受け取る場面も。日雇いではないぞ。
ちなみにこの日はトランプの就任日ということで、事務所にいたおっさんがちょうどシャンパンを開けてました。別にロブ含めこの事務所の人々みんなトランプ支持者というわけではないようでしたが。やっぱアメリカは政治信条を包み隠さへんねんなあ。

14時ごろ。お仕事終わり。この日は早上がりですが普段も15時ぐらいに上がるようです。日本人が泣いて羨む労働環境やな。



連れて来てもらったのが近くの線路。

ロブの家は祖父の代までここにチーズ工場を持っていて、

ニューヨーク市まで出荷してたらしい!!!

大迫力...
この祖父の代までの工場があった界隈にも、現ロブ宅の近所にもロブの親戚の家(主にいとこの家)がめちゃめちゃ多い!田舎っぽい!

あとは廃駅とかね。僕が鉄道好きと知るや色々連れてってもらいました。
撮り損ねたけど手漕ぎトロッコの静態保存もあった。

夕刻にはオフィス仲間が集まっているというレストランバーへ。これまた気前の良さそうなボスはロブの高校のひとつ先輩で、優しそうな女性はひとつ後輩。街に高校がひとつしかないのでこういうことが起こるのも珍しくないんでしょう。
趣旨はまあ、集まってトランプの就任式をテレビで見るということらしかったですけどね。僕も何か頼むかとボスに聞かれ「コークで」って言うと「ラム入りの?(笑」と返され


こっちも割とノリノリでラムコークを飲んでいた

顔だして一杯飲む程度で帰宅。おうちであらためて晩御飯のラビオリを食べ(マカロニとかラビオリとかなのはたぶんロブの家がイタリア系やからですね)つつ、トランプ就任セレモニーを眺めました。就任式が終わった後のセレモニーなんで色んなパフォーマンス(ex.シケた子供バンド、ガチのタップダンス集団)が行われてましたねえ。ちなみにロブは特定の支持政党はないとのこと。
レコードプレイヤー
生まれてはじめてレコードに針を落とした。。。


翌朝!どようび!おしごとおやすみ!

お出かけ日和!
なんと!州最北西部の有名観光地に連れて行ってもらえることに!!!!!


道中
...ん?立ち込めてるの暗雲どころじゃなくない???

到着!!!!!!

・・・・・・





ひどい霧!全然見られへん!
全貌が少しも明らかにならないので公園内を歩き回ることに。



奥が滝壺で、
滝の向こうの霧から塔とビルがうっすら見えますか?あれが、カナダでございます。カナダに渡るためには事前申請と手数料が要るので今回はパス。また機会があるでしょう。ロブが誰かに電話でこの様子を「霧から頭を出すビルが雲から頭を出す超高層ビルみたいやった」って言ってたんですが、高校の時こんな単語覚えてどうすんねんと思っていた「Skyscraper」をリスニングする日がやってきたのが地味に感動でした。高校生時代の俺、覚えて役立ったで。

このときまだ11時ぐらいやったので、お昼ご飯を食べてから出直すことに。


ハンバーガー
アメリカで有名なハンバーガーレストランチェーンのT.G.I. Friday's。テンション上がったけど後で調べたら日本にもガンガンあるらしい。パテの焼き加減を聞かれて面食らいましたね。ひき肉をレアとかで食って大丈夫なのか...?少なくともミディアムレアのパテはとても美味しく、さすがのハンバーガー王国でした。

午後に出直したナイアガラはちょっとだけマシになってました。次は晴れ渡った日にカナダ側にも行って、滝の下の方にも行って見たいです。


しかしまあこれにて、


世界三大瀑布、全制覇です!

復習しておきますと、

7月にビクトリアの滝(ザンビア-ジンバブエ)
11月にイグアスの滝(ブラジル-アルゼンチン)
そして1月にナイアガラの滝(アメリカ-カナダ)

やっぱり三大瀑布は比較的簡単にアクセスできる大自然なんでね、結果的に全制覇しちゃいました。ナイアガラはちょっと残念でしたが、イメージするような扇型の滝の全貌が見えるのってヘリコプターでも乗らな無理ちゃうかな...
全貌が見えて大迫力だったという意味では、やっぱり僕はイグアス推しですかね。どれも良さがありますけど。

家に帰ったら19時。国際免許証のない僕なので全てロブに運転してもらいました。感謝しかありません。

ばんごはんはピエロギ。ポーランド料理で、クラクフで食べたやつです。中国からロシア経由で伝わった餃子と言われるやつですね。まあここではサワークリーム&ケチャップで食べてて超アメリカンでしたけど。

翌朝がビューティフルサンデーですね。


半日がかりでターキーを焼くんですって!


そして片手間にクッキー!!!
みてこれ!みて!
こんなカントリーマアムみたいなチョコチップクッキーほんまに作るんですよ!イメージ通りのアメリカの田舎の生活に感動の連続ですが、ピークこれです。カントリーマアムみたいなチョコチップクッキー。
クッキージャーという文化も知らなかったのでおもしろいなーと思いましたね。まあただクッキーいれとくだけのビンなんですけど。好きなときに好きなだけクッキーが食べられる。America〜America〜



家のまわりの散歩
小川のせせらぎとか一つひとつ、とても美しい田舎です。あとはロブのお父さんの作業小屋に連れてってもらったり。


自家製パンとターキー

ちょっと写りが暗いけどすばらしい食卓
右に見える赤いのはクランベリージャム。なんでもオーブンで作ってまう。
正面奥のクッキーの絵が書いてあるのがクッキージャー。こういう可愛い柄のクッキージャーがいーーーーっぱいあるんですよ。何十個も。

その晩はピアノ弾いてみたり、

たまたまやってた謎の忍者映画「ビバリーヒルズニンジャ」をみたり
ゆっくりしました。翌日が最終日で、この日はロブの別の現場へ。何十マイルも北上した街で、

これがスタバになるらしい
まあ基礎しかないんでスタバやら何やらわかりませんが、ドライブスルーはわかりました。その程度。この日も例の三人組で、先述のバリ怠惰なおじさんの段取りが悪かったらしくホームセンターと2往復して、大雪警報に備えてブルーシートひくという作業でしたかね。

家に帰って晩御飯、郷土料理というマヨネーズドチキン。酸味つよっ。でも美味しい。

そしてスケジュールの都合でこの日の24時発のグレイハウンド社のバスで5日間ステイしたこの街を離れます。ありがとうロブ、ご両親、すばらしき小さな町!




やー、こうしてアメリカの田舎にホームステイなんて夢のような体験をしれっとしてしまったわけです。強いて言えばちょっと自分の語学力では5日間はもたへんかったなあとは思いますが。。。勉強せなな。




、、、ということで、このブログをご愛読いただいている方はわたくしのバックパッカー離れした恵まれっぷりにイライラしてきた頃かもしれないので、この辺りで単独行動に戻りたいと思いますよ。




続いての段取りです。以下の三つの要因より、

①カリフォルニアはサンフランシスコで人と会う約束がある
②上記の関係からサンフランシスコから日本への飛行機をとってある
③単純に大陸横断鉄道に乗って大陸を横断してみたい

ニューヨーク市に戻り、その日の夕方の列車に乗って一路サンフランシスコを目指します。




ついた
AM3:30。




列車は15:40。


そう。この半日、12時間が僕に与えられたニューヨーク市観光の時間です。絶対また来れるし泊まるとほんとにバカ高いので仕方ないんですけど。

まだ暗いうちから放り出されてやることといえば...?

夜景や。どうにかして無料でマンハッタンの夜景を見たい。そう思って調べたところ、マンハッタン島からイースト川を渡ってブルックリンへ渡る有名なブルックリン橋という橋から摩天楼が割と綺麗に拝めるとのことで、歩いて行ってみることに。


明けつつある。さむい...

おおおっ

おおおおおおお!

両側の網が高すぎて目が回る
満足。ビルが雲に突き刺さってましたよ。

メトロでマンハッタンに帰る
乗ったメトロが今度は隣のマンハッタン橋を渡って感動しました。瀬戸大橋スタイルの二階建ての橋がマンハッタンにつながっている場面、知っている...


満足したので残りの9時間ぐらいは可能な限りミーハーニューヨーク観光!


渡船
ミーハーニューヨーク観光でいきなり渡船...?と思う方もおられるでしょう。これはマンハッタンの南端から、さらに南に浮かぶスタテン島へ向かう市営フェリーです。24時間運航、無料。さすがにすばらしいインフラの整いっぷりです。
なぜそんな渡船に乗るかといえば、


もちろんマンハッタンを海から拝められるというのもあるが

これ!

実地に行けばもうちょっと近くにあるように思えるけどな...

ということでした。自由の女神を無料で拝む方法として、の渡船でした。


戻ってこれはウォール街界隈

ニューヨーク証券取引所

ワンワールドトレードセンター

足元には9.11追悼の「グラウンド・ゼロ」

グランドセントラル駅

ニューヨークのターミナル駅の一つ

ではなくて僕が乗るのはペンシルバニア駅という別のターミナル
ということで、お時間です。列車が発車するニューヨーク・ペンシルバニア駅(通称PENN STATION)にやってきました。大陸横断鉄道といっても東西海岸を直通で結ぶ特急は現在のところ無いようなのでまずはシカゴへ向かう特急レイクショア・リミテッドに乗り込みます。ちなみにチケットはロブ宅でとりまして、サンフランシスコまで通しで、3泊4日、いくらやと思います?235$ですよ!安い!!(寝台じゃなくて座席やけど。ずっと。)





いよいよ大陸横断鉄道へ!





後半へつづく...






0 件のコメント:

コメントを投稿